日帰りで施設を利用される高齢者の方のお世話をする仕事を担当しています。

デイサービスの場合、入居者様よりもお世話をする時間が短いので、初めての方とのコミュニケーションは難しい時もあります。例えば、なかなか意思疎通ができないという場合、何を伝えようとしているのかじっくり時間をかけて話を聞いたり、同じやり取りを何度も繰り返したりすることもあります。

簡単には進むことばかりではありませんが、やりがいある業務ばかりです。その方の性格やこれまで生きてこられた背景などがわかるようになると、コミュニケーションの糸口が見つけられるし、距離が縮まったと感じた時には「人と接する仕事」の楽しさを実感することができます。

私は"介護"というものがよくわからないまま、学生時代に「介護福祉もいいかな…」と思った軽いノリで介護福祉士になりました。実際、仕事では悩むことや大変なこと、苦労も多いです。

ですが、ここでは何かあればすぐに上司や仲間に相談ができて、他のスタッフとも助け合うというチームワークができているので、問題を一人で抱え込むというストレスがありません。

スタッフはみんな明るくて、職場の雰囲気はとても良いです。仕事に対しても施設長がきちんとメリハリを付けてくださるので、緩みすぎたり厳しすぎたりということもなく、働きやすい職場です。

子どもの頃からお年寄りと話をすることが好きで、それが仕事にできたらいいな…という感じで介護職に就いて20年以上になりました。

80年、90年と人生を歩んできた方が施設で過ごす期間は、『人生の集大成』とも言える時期です。介護職は、好きとか楽しいだけでできる仕事ではありませんが、ご縁があって人生の集大成をお手伝いさせてもらえるということで、自分にとっても大切な気付きを得たり感謝されることも多く、大変な反面、大きなやりがいを感じられます。

この仕事では"気付き"がとても大切です。何を伝えたいのか、どうして欲しいのかということに先に気付いてあげたいと思える人は、やりがいも大きいと思います。